目次
医師の転職失敗例
転職を試みた医師の全てが成功するとは限りません。中には失敗や後悔する医師もいます。
ただ、失敗から学べることは多々あり、それらは後から続く人たちへの道しるべや参考になることも少なくないでしょう。
ここでは、医師転職の失敗例を以下の6つに絞り紹介します。
知人の紹介を受けたが労働条件が悪かった
悪質転職サイトに登録してしまった
早く転職先を決めたく、1つの病院のみしか見ずに決定
転職先の人間関係を全く調べていなかった
妻の反対を押し切り家庭内の空気が悪くなった
それぞれの失敗には理由があります。その理由も合わせて知識として持っておくことで、不意に訪れる転職の失敗を防ぐことに繋がるはずです。
①高収入に引かれ激務の病院へ
転職の目的を明確化しておくことは重要です。
しかし、それに囚われすぎてはいけません。そのことがよくわかる事例がこれです。
年収増加を目的に転職を決意した医師は、求人の選別の際、待遇にしか目がいかない傾向があります。
他の要素を確認したとしても高収入が謳われていれば、他の要素への意識が薄れることはあるでしょう。
実際に、高収入であることを理由に転職先を決めた医師が、転職後の激務に耐えられず後悔したという失敗事例は数え切れないほどあるのです。
つまり、高収入の裏にはそれなりの理由があるということです。
人手不足により出勤を強要され、まともに睡眠も取れない日々が続くことも珍しくありません。
高収入が約束されていても激務により体や心が病んでしまえば元も子もないでしょう。
②知人の紹介を受けたが労働条件が悪かった
医師の転職で失敗する事例が多いのが、知人や友人による紹介を経た転職です。
医師の世界は様々なところで繋がりを持つ機会に恵まれます。
「あの病院が医師を探している」と声をかけられ、ちょうどそのタイミングで転職を考えていれば、その話を前向きに検討することもあるでしょう。
実際に知人の紹介を受ければ、一人で活動するよりも転職しやすいという利点はありますが、入職先の病院の労働条件及び環境が劣悪だったとう失敗例も後を絶ちません。
これは、信頼できる知り合いからの紹介であれば安心である、というほぼ根拠のない考え方が働き、条件や環境のチェックが細部まで至らないことが原因です。
メリットがある一方で、こうしたリスクがあることも知った上で紹介を受ける必要があります。
③悪質転職サイトに登録してしまった
医師の転職をサポートするサイトやエージェントが増加傾向にありますが、こうしたサービスが増えれば増えるほど、その間に優劣が生じます。
もし質の低い、あるいは悪い転職サイト及びエージェントを利用すれば、それは転職の失敗へと直結すると考えておくべきでしょう。
転職サイトやエージェントは、医師と医療機関の間に入り、物事の交渉等にあたります。
もし医師が転職を決意し実際に入職すれば、紹介料としてエージェントなどに医療機関側から金銭が支払われる仕組みが一般的です。
質の低いサイトは、こうした紹介料目当てで運営されていることも多く、つまり医師と医療機関の相性等は関係なく次々と転職先を紹介することに精を出しているわけです。
これで意義のある転職などできるはずもありません。
このタイプの失敗例を語る医師は、転職してからそれに気付くことになります。
事前にエージェント等の選別も重要になってくると心得ておくべきです。
④早く転職先を決めたく、1つの病院のみしか見ずに決定
転職期間は短いに越したことはないですが、この点だけに意識が集中すると、おそらく失敗してしまうでしょう。そのような事例も度々起こります。
転職を焦る医師の中には、1つの病院しかチェックせずに応募先を決定する人も少なくありません。
これでは視野が狭く、他の医療機関との比較も行っていないため、後悔へと至るケースが増えてしまうでしょう。
転職を急いだが故に失敗するケースは実に多いので、気持ちはわかりますが、できる限り幅広い選択肢の中から選ぶことを心がけるべきです。
⑤転職先の人間関係を全く調べていなかった
転職後に、入職先の医療機関の殺伐とした人間関係や、現代にマッチしないヒエラルキー及び上限関係が存在し、転職に失敗したと感じてしまう医師も多々います。
これは転職活動の段階で、医療機関の内情を一切リサーチしなかったことによる失敗例です。
求人に記載されていることが、その病院の全てではありません。
必ずそれぞれ表には出せない内情を抱えています。
それを見極めることは非常に難しいのですが、あらゆる手段を活用し求人には現れない情報を集めつつ慎重に応募先を見極めなければいけません。
転職エージェントやコンサルタントは、そのためにいると言ってもいいでしょう。
是非、上手に活用し情報収集を行ってください。
⑥妻の反対を押し切り家庭内の空気が悪くなった
転職の失敗事例では、通常入職先に問題があり、それを見極められなかったパターンが多いのですが、プライベートに関しての失敗も起こりうると考えておくべきです。
失敗事例の中でもとりわけ多いのが、家族との関係の悪化です。
医師が自身の希望のみで転職先を決めてしまったことで家族との間に亀裂が入る、これは珍しいケースではありません。
特に妻が反対している場合には、それを押し切り転職してしまえば、確実に関係は悪化してしまうでしょう。
子供や親なども含め、家族とのコミュニケーションも重視しながら転職活動を行うことをお勧めします。
意識次第でこうした失敗やトラブルは回避できるため、日頃から話し合いの場を設けるなどしておくといいのではないでしょうか。